nuno

 

デザイナー:村越淳

素材:ポリアミド
プロセス:無造作に置かれたかのような形状で固定した織物をCTスキャンし、デジタル加工後に3Dプリンタで出力した。

 

nunoは日本において何十年も製造・販売されてきた日用品に被せるための“布のようなもの”である。布を被せるという行為自体はシンプルである一方で、生み出される造形は再現の難しい複雑な三次元曲面で構成されている。本来、自動車部品の非破壊検査で用いられる高精度のCTスキャンを使用し、無造作に被せられたkvadratの織物をそのままの形でデジタルデータ化した。テクスチャーはデジタル上で配置された模様ではなく、縦糸と横糸で構成された織物だからこそ浮かび上がった構造の証である。再現性のなかった何気ない布の三次元曲面をデザイナーの意図した形状そのままに、暮らしに届けることを試みたプロジェクトである。



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