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デザイナー: 村越淳
素材:ポリアミド、ラバー・3Dプリント、ラバーコーティング
プロセス:Rhinocerosで器を設計し、内側から外側に向かって同心球状に1mmずつ積層する粉末焼結方式の3Dプリンタで出力した仮想的な状況を作り上げた。そのようにして出来上がる形状データは、Grasshopperを用いて効率的に導き出している。実際に3Dプリンタで出力した後は内側に液状ラバーを流し込み、使用時に水が浸透しないよう表面をコーティングしている。

3Dプリンタで出力した際にできる積層痕は、制作の工程を想起させます。一方で、本作品は水平に積み上げるのではなく、同心球状に積み重ねた際にできると考えられる積層痕をサーフェスに施したものです。形状はろくろで制作した陶器をイメージしており、回転する粘土に掌や指を押し当てた際にできるろくろ目と積層痕に類似性を見出しています。また、陶器における釉薬の役目はラバーが担い、水の浸透を防ぐのと同時に異なる色彩を加え、液体が創り出す意外性のある動きは一点ずつ異なる趣を生み出しています。3Dプリンタという工程を無視するかのような次世代の製造手法を用いて、あらためて工程の痕跡を見つめ直した作品です。

展示:

Experimental Creations at VENTURA LAMBRATE: Digital Experiments
Experimental Creations at VENTURA LAMBRATE: Digital Experiments



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